今も受け継がれる匠の技巧

という雑誌にある「ソフトウェア職人気質」に関してのコラムに目を引きました。
ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)

ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード (Professional Computing Series)

  • 作者: ピートマクブリーン,McBreen Pete,村上雅章
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 単行本
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鮮烈しました。

約50年というソフトウェアの短い歴史を辿り、現在は

  • 「現場にずっとい続けることができない現状」
  • 「開発者をずっと続けることができない現状」
  • 「開発にい続けることにより、給与が高くなるケースがほとんどない」
  • 「そして開発者として頭打ちになる彼らは管理職や経営者か、学者や研究者という道を選ぶ」
  • 「総じてビジネス志向が強く前面に出され『開発』自体の重要さを軽視する風潮(コーディング部分など下請けに丸投げすればいい)」

となってしまっている現在のソフトウェア産業とはまさに逆行している形をこうも、堂々と言い切る本が存在していたとは知りませんでした。「ソフトウェア職人気質」では「職人」を育成し、推奨します。よいソフトウェアを作るということは素晴らしい開発技法でも、優れた開発言語でもなく「人」であること。それを明言しています。


開発に携わる「人」というのはある意味「職人気質」が必要であると
いうのは友人知人、職場の同僚等やリスペクト(尊敬)している開発者の方々を見ているとひしひしと感じます。

同時にそれが足枷になり悩んでいる方もいると思われます・・・。





「本当に続けていいものだろうか?」
と・・・





なぜだろう・・・・

  • 「自分自身を高める為の向上心を単なる『自己満足』と言い切り、自身は何一つ学習を継続しない。さらに問題なのがその悪習がまかり通っている」現代のソフトウェア産業
  • 「それ相応の報酬(お金だけでなくモチベーションの部分も含めて)が存在しない」現代のソフトウェア産業
  • 「やって当たり前の顧客至上主義」のソフトウェア産業


彼らは《敵》?それとも手を一緒に取り合う《同士》?




現在のソフトウェア産業自体が間違っているのか、自分自身の意識が間違っているのか・・・

答えは未だ見つけることはできませんが
コラムのライターである柴田芳樹氏最後の言葉がキーワードだと思いました。

「職人を育成する」という現代の時流や風潮に逆行した形をとっている会社などほとんど存在しないのではないのでしょうか。しかし、50年の歴史を経由しても現在おいてなお、ソフトウェア開発が家内制手工業の域を出ないのであれば、ソフトウェア業界にとって「職人」を育成して聞くことは重要だと思います。








僕は職人でありたい。
いや、まだ
「僕は職人になりたい。」レベルだろうけど・・・